大学生になっても教育費が終わらない!予備校代に揺れたシングルマザーの決断

うちの母子家庭

「大学生になれば、やっと教育費が落ち着く」——そう信じて、長い子育てを走り抜けてきた方は多いのではないでしょうか。

私もそう思っていました。学資保険をコツコツ積み立て、高校時代の塾代・夏期講習代も何とか工面して、「大学に入ったらバイトで自分のお小遣いくらい稼いでくれるだろう」と。そうすれば、ようやく自分の老後の備えに貯金を回せると、ひそかに楽しみにしていたのです。

それが、見事に「捕らぬ狸の皮算用」でした。

漠然とした老後の不安を感じながらも、息子2人の教育費や生活費を優先させてきた私。大学生になった今も、教育費の終わりはまだ見えていません。その理由が、「大学生なのに予備校通い」という、私の学生時代には想像もしなかった現実でした。

子育ての「想定外」は、大学に入ってからも続く——今日はそんな現実を、正直にお話しします。

問題の本質:今どきの大学生事情は、親世代の「常識」と全然違う

私が大学生だったころ、予備校というのは「高校生が受験のために通うもの」でした。大学に入ってしまえば、あとは自分で勉強するもの——そういう感覚が当たり前でした。

ところが今は違います。資格職・専門職を目指す大学生は、在学中に難関資格の取得が求められるケースが多く、そのための専門予備校が数多く存在しています。医療系・法律系・建築系・会計系……どの分野も、独学で突破するには膨大な時間と効率的な学習方法が必要で、「予備校に通うのが標準装備」という世界になっています。

うちの息子2人は、それぞれ資格が必要な職業を目指しています。どちらも決して楽なコースではなく、大学のカリキュラムをこなしながら並行して資格対策もしなければならない、かなりハードな道のりです。

「大学生=自立」という親の常識は、もはや通用しない時代になっているのかもしれません。

想定外が重なった3つの現実

現実① 体育会系の部活動+資格勉強の両立は、親の想像を超えていた

上の息子は体育会系の運動部に所属しています。練習が毎日あり、遠征もある。当然、アルバイトをする時間などほとんどありません。さらに「練習時間を確保するために下宿したい」と言い出しました。私の感覚では自宅からそこまで遠くないのですが……本人なりの合理的な判断なのでしょう。

部活に全力を注ぎながら、同時に難関資格の勉強もする。それを効率よく進めるために予備校を使いたい——という主張は、実は筋が通っているのです。

現実② 「タイパ」を重視する今どきの子の合理的な考え方

息子の言い分はこうでした。

厳しい運動部の活動と勉学を両立させるために、自力勉強より予備校を利用する方がタイパ(タイムパフォーマンス)がいい。そういうツールがあるのに、自力にこだわる理由があると思えない。

……正直、反論できませんでした。時間という有限なリソースを最大限に活用するために最適なツールを選ぶ、という考え方は、私が仕事で大切にしてきた姿勢とまったく同じだからです。「自分で頑張れ」と一喝するのは簡単ですが、それは親の価値観の押しつけかもしれない、とも思いました。

現実③ 一人に出せば、もう一人にも出すことになる

そして、シングルマザーとして見落とせない現実がもうひとつ。上の子に予備校代を出すと決めたら、下の子にも同じようにしなければ不公平になります。2人分となると、決して小さくない金額です。「子育てにかかるお金を甘く見ていた」というより、「想定していなかった費目が増えた」というのが正直なところです。

子どもの数だけ、想定外の出費は掛け算になる——これがシングルマザーの教育費の現実です。

私が出した答え:「無利子で貸す」という落とし所

最初、私は予備校代を出すことに乗り気ではありませんでした。「必要なお金は出してきた。でもこれは必要経費なのか、甘やかしなのか」——その答えが自分の中でまだ出ていなかったからです。

悩んだ末に出した結論は、「無利子で貸す」でした。

「もらえるお金」と「借りるお金」では、本人の意識がまったく違います。お金を出してもらうことを当然だと思ってほしくなかったし、本当に必要だと思っているなら自分で返す覚悟を持てるはず。そして「本気かどうか」を見極めるためにも、貸すという形が一番誠実な向き合い方だと思いました。

結果として、息子たちは真剣に取り組んでいます。「借りた」という意識が、良い意味でのプレッシャーになっているようです。

「出す」か「出さない」かの二択ではなく、「どう出すか」を考えることが、子どもの自立心を育てる鍵かもしれません。

大学生の教育費「想定外」を防ぐ:今からできる3つの備え

① 大学入学前に「在学中にかかりうる費用」を子どもと一緒に洗い出す

資格職・専門職を目指しているなら、在学中の予備校費用や受験料、教材費は「必要経費」として最初から予算に組み込んでおくべきです。文系・理系・医療系・法律系など、志望する分野によって必要な費用は大きく異なります。高校3年生の段階で一度、「大学4年間でかかるお金の全体像」を確認しておくと、後から慌てずに済みます。

② 「奨学金」「教育ローン」「親からの貸付」の選択肢を事前に話し合っておく

予備校代を全額出すのか、奨学金を活用するのか、親が無利子で貸すのか——その方針を、入学前に家族で話し合っておくことが大切です。事前に「うちのルール」を決めておくと、いざお金が必要になったときにお互い慌てず、感情的にもなりにくいです。私のように場当たり的に悩むより、ずっとスムーズです。

③ 「貸す」場合は返済ルールを文書で残す

親からの貸付は、口約束になりがちです。でも、金額・返済開始時期・返済方法を簡単なメモでもいいので文書にしておくと、子どもの「借りた」という意識が明確になります。社会人になって初任給をもらったタイミングで返済スタート、というルールにしている家庭も多いようです。お金の扱いを学ぶ機会にもなります。

教育費は「いくら貯めたか」より「いつ・何に・どう使うか」の設計が大切です。

まとめ:子育ての「想定外」も、向き合い方次第で糧になる

「大学生になれば教育費が終わる」——その見通しが甘かったことは認めます。でも同時に、予備校代をめぐる息子とのやりとりを通じて、今どきの若者の合理的な考え方や、夢に向かう本気度を改めて感じることができました。

タイパを重視し、使えるツールは迷わず使う。それは批判されることではなく、限られた時間の中で目標に向かう、とても現実的な生き方だと思います。私自身、長年IT関連の仕事をしてきた経験から、「道具を賢く使うこと」の重要性はよくわかります。

シングルマザーとして、2人の子どもの教育費を一人で背負ってきました。楽ではありませんでしたが、「無利子で貸す」という形で向き合ったことは、息子たちにとっても私にとっても、ちょうどいい距離感だったと感じています。

子育ての想定外は、これからもきっとやってきます。でも、それを一緒に考えることができる関係性があれば、きっと乗り越えられます。

「いくら貯めたか」より「どう話し合えたか」のほうが、子育ての質を決めるのかもしれない——そう感じた、大学生の予備校問題でした。

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