次男が引っ越したのは、社会人2年目の5月。引っ越しシーズンが終わってから探し始めて、すぐに気に入った部屋を見つけて、GW中にはあっさり出て行った。
「貯金できたら一人暮らしするつもり」と、1年目のころからさらっと宣言されていたから、心の準備はできていた。それでも、荷物をまとめた部屋を見たときの静けさは、少し特別な感触があった。
50代でひとり暮らしになった。20年以上、誰かのために回していた日常が、突然、自分だけのものになった。
今日は、その後の話を正直に書いてみようと思う。
息子たちが出て行った、それぞれの形で
長男と次男は2学年違いで、長男は大学院まで進んだから、社会人になったタイミングはふたり同時だった。
長男は卒業と同時に、付き合っている彼女と一緒に住むと言って家を出た。部屋はほぼそのままで。しばらくは「長く留守にしているだけ」のような感覚だったけれど、一向に荷物を取りに帰ってこない。結局、私が不要と思われるものを整理して、長男の勉強机を在宅勤務用のスペースとして使うことにした。息子の部屋が、気づけば私の書斎になっていた。
次男は慎重だった。社会人1年目は同居しながら、自分の給料でどの程度生活を賄えるか様子を見ていた。私の様子もきっと伺いながら、ということだったと思う。そして2年目の春、条件の合う賃貸をのんびり探し始めたら、あっさり気に入った部屋が見つかってGW中に引っ越した。
「自立心を煽りすぎたかな」という寂しさと、小さな誇り
正直なことを言う。
息子たちが実家を出たいと思うのは、正常な成長の証だとわかっている。でも、双方の職場に通うのにそう不便でもない実家を、わりとあっさり出ようとする姿を見て、「自立心を煽りすぎたかな」と考えが頭をよぎる時もあった。
シングルマザーの母を「可哀想だから」と気を遣って残る、そういう遠慮をまったくされなかった。それが、少し寂しくもあり、同時に自信にもなった。息子たちから見て、私は「守ってあげないといけない弱い母」ではなかった。それはシングルマザーとして20年やってきた私への、小さな答えのような気がした。
一人になって、料理をする気になれなくなった
ひとりになって最初に気づいたのは、食事の支度をする気が起きない、ということだった。
誰かのために作る、という動機が消えたら、自分だけのために台所に立つのが急に億劫になった。まぁ、もともと料理大好きというわけでもなかったが、20年以上、毎日作り続けてきたのだった。
でも、徐々に変わっていった。食事をサボってもいい。時間をかけてもいい。誰かのペースに合わせなくていい。自分のために暮らしを整えることが、贅沢で幸せな時間だと思えるようになっていった。それまで「ついで」だった自分が、少しずつ主役になっていく感覚だった。
インテリアは、ずっと自分の基準で選んできた
インテリアはもともと好きで、今の住まいに引っ越してきたときから、家に置くものは些細なものでも自分でじっくり選んできた。
妥協して気に入らないものは置きたくない。たとえ日用品でも。
以前、私が留守の間に、良かれと両親がお風呂用の椅子とテラス用のサンダルを買っておいてくれたことがあった。気持ちはありがたい。でも、正直、気に入らなかった。それくらい、自分の家に置くものへのこだわりが私にはある。
息子たちが出て行って、部屋が2つ空いた。一人暮らしには贅沢すぎる空間を、今も持て余している。どう使っていくか、まだ模索中だ。
ひとつ決めているのは、気軽に人を呼べる家にしたい、ということ。放っておくとなかなか帰ってこない息子たちのために、試しにランチ会を開いて、長男の彼女も招待した。楽しかった。うざがられない程度に、またやりたいと思っている。
60歳が近づいて、セカンドライフを考え始めた
もうひとつ、この時期に向き合い始めたことがある。定年後の生き方だ。
希望すれば65歳まで今の職場で働ける。でも、それが「やりたいこと」なのかどうか、正直わからない。公的年金の受給を65歳と考えると、それまでの収入を確保できると安心感はある。でも、安心のためだけに働き続けることが正解かどうかは、別の話だと思っている。
そう考えたとき、収入源をひとつに絞らなくていいんじゃないかと思い始めた。試しに始められそうなものとして選んだのが、楽天ROOMだった。
SNSはほぼ初心者で、新しく学ぶことが多い。でも、それが楽しい。ついでに、エージェント型のAIで画像を生成したり、LINEスタンプを自作したりと、PCの前で遊ぶ時間も増えた。50代になって、こんなに新しいことに手を出すとは思っていなかった。
資産運用についても、息子たちが学生のうちから少しずつ動いてきた。その話はこちらの記事に書いている。
おわりに
子育てが終わったとき、「これからどうしよう」という漠然とした不安があった。
でも実際にひとりになってみると、不安より先に「自分のペースで動ける」という解放感があった。それを素直に受け取っていいんだ、と気づくのに少し時間がかかったけれど。
50代のひとり暮らしは、寂しくないかといえば嘘になる。でも、今のところ、嫌いじゃない。
同じような時期を迎えている人に、この記録が少しでも届いたら嬉しい。
私が使っているもの
暮らしを整えながら、少しずつ自分の好きなものを集めています。楽天ROOMでも紹介しています。



コメント