2026年4月1日から、「男女賃金格差の公表義務化」になりました。ご存知でしたか?
従業員101人以上の企業は、男女の賃金差異と女性管理職の比率を、必ず公表しなければならなくなりました。
これまでは301人以上の大企業だけが対象でした。
その範囲が、一気に中規模企業まで広がったのです。
「まだ、そこ?」——正直、私はそう思いました。
数字の公表義務なんて、男女雇用機会均等法が施行された1985年からやっておいてよ。
「男女で給料が違う」というのは、空気のように当たり前にある不公平でした。
40年前から見える化していたら、令和の時代はもう少し変わっていたはずです。
男女賃金格差の「見える化」が始まる——でも本当の問題はどこにある?
今回の改正で義務化されるのは「開示」です。
格差を「なくす」ことではありません。
ここが肝心なところです。
公表されたデータを見て、「うちの会社はこんなに差があるの?」と驚いても、
それが改善につながるかどうかは、まだ未知数です。
見える化は、変化の「スタート地点」にすぎない。
令和になってやっとスタートというわけです。
でも、スタートしなければ何も変わらない。
その意味では、この法改正はとても重要な一歩です。
男女平等だよ。男女雇用機会均等法が施行されたよ。これからは女性の時代だよ。男女共同参画社会‥‥、とこの40年言われている社会で働いてきましたが、実際には目に見えない不平等を多々感じて来ました。
①”体験・経験”のチャンスの数
キツイ・厳しい仕事を女性にやらせるのは酷い奴という間違った騎士道精神からか、ちょうど仕事で飛躍する時期と結婚出産といった女性のライフスタイルに大きく影響するプライベートのイベントが重なるからか、女性に少し背伸びしたチャレンジを与える件数は男性に比べて少ないのが現状です。
②重役、役員における女性の数
男女の賃金の差異を公表するとなると、おそらく多くの企業は同じ役職の男女格差は無いとするんじゃないかしら。でも、ある程度のポジションから圧倒的に女性の数は減少するんです。管理職という括りでは女性の割合を増やせても、まだ日本の社会は、多くの男性は自分の上司に女性は望まない。同じ条件の同期の男女がポストを争うとき、多数派である男性は男性候補に肩入れします。①で挙げた経験の差などをもっともらしく理由にすることもあるでしょう。
問題は「女性の能力」ではなく「社会の通念」にある。
今回の法改正で、実際に私たちの生活は変わるか
正直なところ、すぐには変わらないかもしれません。
でも、これからの女性にはやりたいことを、何一つ諦めないで欲しい社会になって欲しいです。
そして、確実に変わり始める条件が揃ってきました。
会社のデータが公表されることで、転職活動中の女性が「あの会社は格差が少ない」と選ぶ基準にできます。
優秀な人材が格差の小さい会社に集まれば、企業は格差を縮める動機を持ちます。
社内でも、数字が明らかになることで「なぜうちはこんなに差があるの?」と声を上げやすくなります。
データは、変化を求める女性たちの「声」になる。
今日からできること——あなたにできる3つのアクション
法改正は、私たちを待っていてくれません。
変化のタイミングに乗るために、今日からできることがあります。
アクション1:自分の会社のデータをチェックする
厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」には、
各企業の公表情報が掲載されています。
まず、自分の会社の男女賃金差異を確認してみましょう。
数字を知ることは、現状を受け入れることではありません。
現状を正確に把握することが、次の行動への第一歩です。
アクション2:転職・就職活動でデータを活用する
今後、転職や就職を考えているなら、賃金格差のデータは強力な判断材料になります。
「女性が働きやすい会社」をアピールしているだけでなく、
実際の数字で比較してみてください。
言葉より数字が正直に企業の姿勢を示します。
アクション3:「おかしい」という感覚を大切にする
私が長年働いてきて、一番大切だと思うことをお伝えします。
職場で「なんかおかしいな」と感じたとき、
「私だけかな」「気にしすぎかな」と流していませんか?
その感覚は、たいてい正しいのです。
おかしいと思ったら、信頼できる人に話す。
社内の相談窓口に行く。
あるいは、外部の労働相談に連絡する。
「おかしい」を一人で抱えない。それだけで、あなたは変化の力を持てる。
まとめ:数字が変わる前に、心が変わる
男女賃金格差の公表義務化は、大きな一歩です。
でも、法律が変わっても、社会がすぐに変わるわけではない。
きっと今日のあなたの「おかしい」が、明日の誰かの「変化」につながっています。
自分を責めず、社会の仕組みを問い直す。その視点を、大切に持ち続けてください。
——あん
【参考】厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」で、勤務先の公表データを確認することができます。



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